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矯正治療の豆知識 COLUMN

「マウスピース矯正中はむし歯になりやすい」それって本当? インビザライン中のむし歯について


「マウスピース矯正って、むし歯になりやすいって本当ですか?」
これは、インビザライン治療を検討している方から、よく聞かれる質問のひとつです。


結論から言えば、インビザライン治療そのものがむし歯の原因になるわけではありません。
ただし、使い方を間違えたり、お口のケアが不十分だったりするとむし歯リスクが高くなるのも事実です。


今回は、マウスピース矯正中にむし歯ができる理由や、その予防法について詳しくご紹介します。


■矯正=むし歯の原因ではない


まず大前提として、矯正治療自体がむし歯の直接的な原因になることはありません。

インビザラインで使われるマウスピースは、透明なプラスチック製で金属を使用せず、歯をやさしく覆って、矯正力をかけていく仕組みです。


装置そのものがむし歯を引き起こすことはありませんが、「むし歯になりやすくなる条件」がいくつか存在します。


■むし歯リスクが高くなるのはこんなとき


◎装着時間が長い=お口の中が蒸れやすい

インビザラインは、1日22時間以上の装着が基本です。
長時間マウスピースをつけることで、唾液の流れが妨げられ、細菌が繁殖しやすい環境になることがあります。


唾液には自浄作用があり、むし歯を防ぐ働きをしていますが、マウスピースが常に歯を覆っていると、この機能が弱まるのです。


◎食後すぐに装着している

「ちょっとだけだから…」と、食後に歯みがきをせずマウスピースをつけてしまうのは危険です。食べかすや糖分が残った状態でマウスピースを装着すると、密閉された空間で細菌が活発に働き、むし歯リスクが上昇します。


◎歯みがきの精度が下がっている

マウスピース矯正中は、アタッチメント(歯の表側につける小さな突起)を装着することが多くなります。このアタッチメントの周囲は歯ブラシがうまく行き届きにくく、磨き残しが出やすくなるため、意識的な歯みがきが必要です。


■健康な歯を保つためにできること


◎ 食後は必ず歯みがきしてから装着

マウスピース矯正中は、「何かを食べたら歯を磨いてから装着」が鉄則です。
水以外の飲食をしたあとは、できるだけすぐにブラッシングを行いましょう。


外出先で歯みがきが難しい場合でも、最低限うがいをしてから装着するだけでもリスクは下げられます。


◎歯間ブラシやフロスの併用も効果的

アタッチメントのまわりや歯と歯の間は、歯ブラシだけでは不十分なこともあります。
デンタルフロスや歯間ブラシを取り入れることで、より精度の高いセルフケアが可能になります。


◎マウスピースの洗浄も忘れずに

マウスピースそのものも、雑菌が繁殖しやすいアイテムです。毎日専用の洗浄剤や水で洗い、清潔に保ちましょう。


【正しく使えばむし歯リスクも抑えられる】


「マウスピース矯正中はむし歯になりやすい」と聞くと不安になるかもしれませんが、
実際はケアの質と習慣次第で予防できるものです。


むし歯リスクを減らすポイントは、「装着前の歯みがき」「マウスピースの清潔さを保つ」「丁寧なセルフケア」の3つ。


これらを意識して過ごすことで、治療中も健康な歯を保つことができます。

しらい歯科・矯正歯科クリニックでは、矯正治療中のむし歯予防についても丁寧にアドバイスしています。


治療中の疑問や不安があれば、いつでもお気軽にご相談ください。


しらい歯科・矯正歯科クリニック
歯科医師
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