歯と歯の間にできる隙間、いわゆる「すきっ歯」は、見た目の問題だけでなく、口腔内の健康にも影響を及ぼすことがあります。先天的な要因や習慣によるものなど、様々な原因が考えられます。この記事では、すきっ歯の原因やそれによって引き起こされるリスク、そして治療方法についてお話します。
■先天的要因と後天的要因
◎先天的要因
・歯のサイズや本数の不均衡
歯が小さい場合や、本来の歯の本数よりも少ない場合、歯列に隙間ができることがあります。通常、親知らずを除いて28本の歯が生えますが、歯の本数が少ないとすきっ歯が生じやすくなります。
・上唇小帯の異常
上唇と歯茎をつなぐ上唇小帯が異常に大きいと、前歯の間に隙間ができることがあります。この場合、上唇小帯の切除が治療として行われることがあります。
◎後天的要因
・習慣的な癖
指しゃぶりや舌で歯を押す癖があると、歯が前方に押され、すきっ歯が生じることがあります。特に舌を前に出す癖があると、歯が外側に倒れ、隙間が広がります。
・歯の喪失
歯周病やむし歯により奥歯を失うと、前歯で食べ物を噛む癖がつきます。この結果、前歯が外側に開き、隙間が広がることがあります。
・歯ぎしり
歯ぎしりにより歯が摩耗(すり減ること)し、歯肉がダメージを受けることで、歯並びが悪化し、すきっ歯が生じることがあります。歯ぎしりは無意識に行われることが多く、自分では気づきにくいものです。
■すきっ歯を放置するとどうなる?
すきっ歯を放置することは、審美的な問題だけでなく、口腔内や全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
◎審美的な影響
すきっ歯は見た目の問題として認識されることが多く、特に前歯に隙間がある場合は目立ちます。このため、自己評価や他者からの視線を気にすることが増えるかもしれません。
◎口腔内の健康リスク
・むし歯や歯周病のリスク増加
隙間に食べ物が詰まりやすく、清掃が難しくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。特に歯と歯の間の歯垢(プラーク)が除去されにくく、歯肉炎や歯周炎の原因となります。
・発音障害
すきっ歯は発音に影響を与えることがあります。特定の音を発音する際に空気が漏れ、正確な発音が難しくなることがあります。
・噛み合わせの問題
不適切な噛み合わせが生じることで、顎関節症や顎の痛み、肩こりなどの症状が現れることがあります。また、噛み合わせのズレにより、食べ物の咀嚼が不均等になり、消化不良を引き起こす可能性もあります。
・全身への影響
口腔内の健康が悪化すると、全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。例えば、すきっ歯が原因で歯ぐきの炎症が続くと歯周病菌が流れ込み、糖尿病など全身疾患のリスクが増加する可能性があります。
■すきっ歯の治療方法
すきっ歯の治療には、いくつかの方法がありますが、矯正治療が一般的です。
当院ではマウスピースを用いて、歯の位置を調整する治療を行っております。時間がかかる場合がありますが、全体的な噛み合わせの改善も期待できます。
【すきっ歯は放置せず、早期に適切な治療を受けることが重要】
自分に合った治療方法を見つけるために、歯科医院で相談することをお勧めします。瑞穂区のしらい歯科・矯正歯科クリニックではマウスピース矯正のインビザラインですきっ歯の治療を行っております。お気軽にご相談ください。