マウスピース矯正(インビザライン)は、透明で目立たず、取り外しもできるため、関心が高まっている矯正方法です。
しかし、治療中に「歯みがきをしたら歯茎から血が出た」「マウスピースを外すときに出血していた」といったお悩みを抱える方もいらっしゃいます。
そこで今回は、インビザライン中に歯茎から出血する原因と、その対処法について詳しく解説します。健康な歯茎との違いにも触れながら、矯正中でも安心してケアを続けるためのポイントをお伝えします。
目次
■歯茎から血が出る原因は?
インビザライン治療中の出血は、大きく分けて以下のような原因が考えられます。
◎歯茎が炎症を起こしている(歯肉炎)
多い原因が歯肉炎(しにくえん)です。歯と歯茎の境目に歯垢(プラーク)がたまると、細菌が繁殖して歯茎が赤く腫れ、触れただけで出血しやすくなります。
マウスピース矯正では装置を1日22時間ほど装着するため、歯みがき不足や磨き残しがあると、歯肉炎につながりやすくなります。
◎アタッチメントやマウスピースの縁が当たっている
インビザライン治療では、歯の表面に「アタッチメント」と呼ばれる小さな突起を装着することがあります。これが歯茎近くにあると、マウスピースの縁と一緒に歯茎にこすれて炎症や出血が起きる場合があります。
また、新しいマウスピースに交換した直後などは、装置が歯茎にフィットしきれていないことも。
◎歯の動きにより一時的な刺激が加わる
歯が動くことで、歯周組織に軽度の刺激や炎症反応が出る場合があります。これは必ずしも異常ではありませんが、長引くようであれば要注意です。
特に、腫れや強い痛み、出血が何日も続く場合は、自己判断せず、早めに歯科医院に相談することをおすすめします。
■健康な歯茎ってどんな状態?
正常な歯茎は、以下のような特徴があります。
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薄いピンク色をしている
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引き締まっていて弾力がある
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歯ブラシで触れても出血しない
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むずがゆさや痛みがない
逆に、赤く腫れていたり、歯ブラシが当たるだけで出血したりする状態は、歯茎に炎症が起きているサインです。
■出血したときの対処法
◎やさしく、でも丁寧に歯みがきを続ける
出血があると「歯みがきしていいの?」と感じるかもしれませんが、歯みがきをやめてしまうとさらに歯肉炎が悪化してしまいます。やわらかめの歯ブラシで、優しく細かく動かして磨きましょう。
◎マウスピースの装着前後に必ず清掃
歯とマウスピースの両方に食べかすや細菌が残っていると、炎症が進行しやすくなります。マウスピースは装着する前に洗浄し、装着前には口の中を清潔に保ちましょう。
◎症状が続く場合は歯科医院へ
1週間以上出血が続く場合や、歯茎の腫れや痛みが強い場合は、歯科医院へご相談ください。必要に応じてアタッチメントの位置やマウスピースの形状を確認・調整します。
【出血の原因を知って、安心して治療を続けましょう】
マウスピース矯正中の歯茎の出血は、多くの場合、磨き残しや軽度の炎症が原因です。
適切なケアと定期的なチェックで改善することがほとんどなので、あわてずに状態を見守りましょう。
インビザラインは、ワイヤー矯正と比べて装置による刺激が少ないのが特長です。だからこそ、日々のセルフケアの質が治療のスムーズさに直結します。
瑞穂区のしらい歯科・矯正歯科クリニックでは、治療中の小さなお悩みにも丁寧に対応しています。気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。