しらい歯科クリニック かみ合わせ認定医 歯科医師 白井博
皆さんこんにちは!しらい歯科クリニック院長の白井博です。
皆さんは頬杖をよくしてしまっていませんか?
頬杖などの態癖が歯並びにも影響があることがあまり世間には周知されていません😢
今回はこれらの関係性についてお話させていただきます🎶
目次
・不正咬合とは
・態癖とは?
・態癖と不正咬合の関係性とは
・まとめ
・不正咬合とは?
不正咬合は顎顔面、歯、歯の周りの歯周組織などがなんらかの要因によってその発育、形態、機能に異常をきたし、噛み合わせが正常な状態でなくなったことをいいます。
・態癖とは?
口腔習癖と同じらい不正咬合と関連があるものに「態癖」があります。
態癖とは、頬杖や寝方の癖など日常生活のなかで無意識に行われている顔や上下の顎の骨の成長に悪影響を及ぼすさまざまな習癖のことです。
これを長期にわたって行っていると顔面が曲がったり、非対称になったり、脊椎が前方や側方へ曲がる原因にもなってしまいます。
また、これらの癖は不正咬合にも関連することがわかってきました。
歯は、上顎の骨と下顎の骨に埋まっており、下や口の周りの筋肉の応力を受けて安定した位置に生えています。
では、上下の顎の骨はどのように形作られたのでしょうか?
顎の骨の大体の形は遺伝と言われています。
ただ、遺伝が全てではなく成長期に顎にかかるさまざまな外力が顎の形を変形させます。
これらの外力が骨を変形させることは有名なもので“ 纏足 ”があります。中国でかつてあった幼少期に足に布を巻き足が大きくならないようにする風習です。
つまり、成長期の顎の骨に物理的刺激を長時間・長期間与えることで顎の骨が変形し、その顎の骨に植立する歯は土台である顎の骨の位置に従って並びます。特に、変形が顕著になることによって生じる不正咬合の種類には、顔面非対称や下顎骨側方偏位、顎変形症などの骨格性の異常が挙げられます。
・態癖と不正咬合との関係性
では、どのような時に物理的な刺激が顎の骨にかかるでしょうか?
机を前に座った状態で腕の上に顔を乗せ横に向いてうつ伏せ寝をした状態や頬杖をついて本を読んでいる状態などでは顔の片側にだけ大きな応力が加わります。下顎の骨に側方外力を加え続けると、下顎の骨は応力に従い成長し顔の真ん中が側方へズレてしまうことも動物実験などで分かってきました。
純粋に応力だけの問題なのか?
物理的な刺激も大きな要素ですが、顎の周りを取り巻く筋肉も重要な働きをしていることが判明しました。顎の骨を取り巻く筋肉のアンバランスについても顎の骨の形態変化や不正咬合に影響を与えると考えられます。
前述の頬杖や、うつ伏せ寝以外にも長期的に顎の骨に応力をかける幼い頃からのバイオリンや管楽器の長時間の演奏などは顎の骨がこの応力に適応するように成長発育することも考慮しなければなりません。もちろん、これらを行うことが悪いことではありません!
これらには不正咬合を引き起こす閾値があると考えられ、通常は問題を引き起こさないと考えられます。
その閾値には、個人差があるので証明すること自体は難しいとされています。
・まとめ
日常の生活習慣の中で、「 成長期」に「長時間」および「長期的」に顎や顔面に「強い応力」をかけることを防止することは不正咬合を予防するためには重要です!
態癖を知ることが不正咬合を予防します❗️
みなさんもぜひ参考にして見てください✨