こんにちは。名古屋市瑞穂区にあるしらい歯科クリニックの白井博です🐻❄️✨
今回は口腔乾燥症(ドライマウス)についてお話ししていきます。
ドライマウスとはお口の中が乾燥している状態でその症状がある人は、800万人以上いると言われていて、年齢とともに増加し65歳以上の方は30%以上とも予想されています。その為、とても身近な病気となっています。
目次
1)ドライマウスの原因
2)ドライマウスの項目をチェック
3)唾液の働き
4)唾液の作用
5)ドライマウスの治療方法
6)歯磨き剤の選ぶコツ
7)まとめ
1)ドライマウスの原因
①加齢による衰え
②薬の副作用(降圧剤、抗炎症剤、鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、抗うつ剤など)
③体の病気(高血圧、糖尿病、腎疾患、シェーグレン症候群)
④口呼吸
⑤ストレス
2)ドライマウスの項目をチェック
当てはまるものをチェックしてみましょう!
○水をよく飲む
○お口の中がネバネバする
○舌がヒリヒリする
○喋りづらい
○乾燥食材が食べにくい
○口臭が気になる
○入れ歯が擦れる
○虫歯ができやすい
○口内炎ができやすい
○食べ物の味がしにくくなった
などで一つでも当てはまる方はドライマウスの可能性があります。
3)唾液の働き
健康な人の1日の唾液分泌量は1〜1.5Lです。唾液はただの水ではなく優れた機能を持った成分が豊富に含まれる為、お口の潤いと健康を守る大切な役割です💧
なので、ドライマウスになるとお口の中の悩みが出てきます。例えば、口内炎などの粘膜トラブルです。これは唾液が持っている天然の抗菌力や感染防止力、自然治癒が低下してしまう為です。また粘膜がなくなるため、乾いた食べ物が食べにくくなり、離そうとしても舌にくっ付いてしまい離しづらくなります😢
4)唾液の作用
①抗菌作用:細菌の増殖を抑える
②感染防御作用:細菌の侵入を防ぐ
③治癒促進作用:傷口を早く治す
④潤滑作用:粘膜を保護し食事や発音を滑らかにする
⑤消化作用:食事中のデンプンを分解する
5)ドライマウスの治療方法
十分な水分を摂取すること、シュガーレスガム、キシリトールガムを噛むことで唾液の分泌を促す、アルコールやタバコの使用を控えること、そして人工唾液を使用することも効果的です‼️
また、乾燥肌を潤わすためには化粧水や保湿クリームを使用するように、ドライマウスにもおこないます。潤いリンス、保湿ジェルで保湿力、唾液に着目した処方が効果的です。乾燥を緩和させるだけでなく粘膜保護と、口腔内機能の助けをします。そして水分を奪うアルコールは無配合で、低刺激のものを選びましょう。
6)歯磨き剤の選ぶコツ
ドライマウスの方の歯磨き剤は発泡剤が配合されていないものがおすすめです🪥発泡剤はブラッシングの時に泡立てる成分のこと。しっかりと磨けている気分になりいいのですが、ドライマウスの方は敏感な粘膜なので刺激になってしまうと言われています。
7)まとめ
ドライマウスは高齢者の方に多くみられますが、薬を複数飲んでいる場合や、学生生活や社会生活でのストレスによって最近では若い方の中でも多くみられます👄
医療従事者から保護者に方、介護されている方もドライマウスについて知っていただくと虫歯や歯周病、感染症などのリスクが軽減できます。
唾液の分泌を維持するためにはお口の中の健康を保つことがまずは大切になります。毎日の丁寧な歯磨きに加え、定期的な歯科検診をしっかりと行っていきましょう🏥
歯科医師 白井博